前に進む前に、区切りをつける

スピリチュアルブログ

私は武道をやっております。

武道では、残身という概念があります。残心とも書きます。

技が終わった時に、そのまま終わらせない。
特定の形、残身をして初めて技が終わる、完成する。技が終わった後も心を残す(残心)、その後に技が完成する。

そんな考え方です。
技をかけて相手が倒れたらOK、ではなく、残身まで為してはじめて技が決まったと評価されます。

私は高校の頃弓道部でした。その頃は、よくわからないまま残身をしていました。残身がないと昇段審査でも通らないからなあ。それくらいの意識でした。

しかし今になって、残身はとても大切なものだと実感します。
武道以外でもそうです。後片付けをきちんとして作業を終わらせるかどうか。これも残身です。

小林正観さんが、一流のアスリートは宿泊した後のホテルで「本当に使ったのかどうかわからないくらいきれいにして部屋を出る」というお話をされていました。珍しくぐちゃぐちゃにして部屋を出て行ったときは、成績が振るわなかったと。

後片付けができる人、つまり物事に節目を付けられる人は、次のステージに移ってもスムーズに物事が進むのですね。

過去を弔う旅

昨年の夏至祭に参加してくださったさくらさん。(写真後列左)

さくらさんは夏至祭で作品を作って持ってきてくださいました。

この作品は、追悼だそうです。

新しいものを表現するには、まず死んでいったものへの敬意が必要なのかもしれません。
私の中にも「殺されたくない」という気持ちがありました。
大切に描いて新しい豊かさを受け取ります。

メンタルモデルワークに対するさくらさんのコメント

作品としてアウトプットすることで弔う。
そして、さくらさんはもう一つ別の形で「残身」を行うことにしました。
過去を追悼する旅です。

きっかけは上の夏至祭にも参加されていた、りいこさんの記事を読んだこと。

人は本当にやりたいことにエネルギーを注ぐために未完了を完了させるのが重要なのですが、親密性にとって、人との関係性の未完了が残ってしまうと、とても大きな”エネルギー漏れ”が起こってしまいます。

お別れの儀式を通して、思い出を「箱」にしまう。こうして、気持ちの区切りをつけることが、次のステージへ進めるようになる鍵となります。

親密性が苦しむ…、別れの季節に向けてできること | よしおかワークサポートオフィス
親密性が苦しむ…、別れの季節に向けてできること | よしおかワークサポートオフィス

さくらちゃんはこの記事を読んで、「さよならの儀式」を行う旅に出ました。

実はこの写真の飲み会の前、さくらちゃんは追悼(お別れの儀式)をしていました。

残身をしなければ、武道では技は完了しません。
だけれども、残身をしないと動けなくなるわけではありません。

それと同じく、お別れの儀式をしなければ生きていけないわけではありません。日常は変わらず流れていきます。

しかし、残身がないと完了しないのです。
追悼がないと、完了しないのです。

弓道の残身 写真AC

葬式をしなくても死者は送れます。
けれども、親しい人の中で何らかの「お別れの儀式」がないと、なんだかいまだに生きているような気がして現実感がなくふわふわしてしまいます。

お墓がなくても死者は弔えます。
一方で、お墓がないと私たちは日常にかまけてあっという間に死者のことを忘れます。先祖がいるおかげで今の自分がいることなんて、秒で忘れます。

別にお墓が無くてもいいです。墓じまいをなさっても大丈夫です。
しかし、死者を忘れないためには何らかの工夫が必要です。

えっ、どうして死者を忘れてはいけないのか――ですって?
死者を忘れた時、私たちは目に見えない世界を忘れ、そして目に見える世界が全てになり大切な精神(目に見えないもの)を失うのですよ。

それを行わなくても物質世界では何ら問題はない。
しかし、それがないと、実は物事は中途半端になり、私たちはなんだかすっきりしない中を生きることになります。前に進みたいと思っているのに、なぜか進めなくなります。

だから、追悼、残身は必要なのです。

さくらさんの作品
画像引用元:🐝Blog🐝
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